リクガメ的なメンテナンス
ヘルマンリクガメのガメラちゃん。
人口飼育下のリクガメの殆どが、嘴と爪のメンテナンスは欠かせないですね。
特に、嘴が伸びすぎると餌をうまく食べられなくなり
食欲が落ちます。食欲が落ちるということは、変温動物である彼らにとっては
非常に危機的な意味合いがあります。
あらゆる感染症、ウィルスに対しての抵抗力がなくなります。
うちのガメラちゃんはもうすぐ二歳の♀
やはり例外なくここのところ嘴と爪が伸びてきたので
半年ぶりのメンテナンスです。
獣医さんに連れて行くのが一般的ですが、このくらいのことは自分でやります。
必要なのは、これだけ。
止血剤は爪を切った時に使います。
犬猫と一緒で、爪と一緒に爪の中の毛細血管、神経も伸びます。
3本切って1本は出血します。血が出たらこれを爪先にチョンと付けておけば大丈夫です。
ヘルマンリクガメは、ほかのリクガメよりも嘴が分厚く丈夫です。
先から徐々に切り落としていけば縦割れはしません。
最初から大幅に切ると縦割れのリスクが大きいです。
うちでは温浴は一切しません。
たまに台所で、お湯シャワーを当てながらハブラシでゴシゴシ綺麗にしてやって
終わりです。嘴も大分すっきりしました。
ケージは自作で、下は10センチくらいの深さの衣装ケース、上は木製で、
上蓋を開閉式にして、夏は内から外へ、サーモ駆動のPCようファンを、
冬は蓋を閉めて、気化式加湿器からダクトで直に中へ湿潤な空気を送ります。
加湿器の吸気口は、壁に開けた穴より直接ケージ内の空気を吸い込み、
循環させるので、オートにしておいて、冬中温暖湿潤な空気、尚且つ
ケージ内の空気を循環してるので、加湿器のセンサーも利用でき、
常に設定された湿度に保てます。
爬虫類用のハイグロサーモもありますが、バカ高い上に別途加湿器が必要。
人間用のモノを使う方がずっと有効かと。
蓋の上にはサーモとタイマーを。タイマーは照明用にもう一つ、ケージの裏に
あります。右のファンの付いた設備は、自動車用HIDのバラストと、12vのACアダプター。
メタハラの代わりに6000kの自動車用HIDをたまに付けます。
UVBも大量に出ています。UVCも出てるので長時間照射はあまりよくないかと。
ACアダプターがかなり発熱して、放置していると発火しそうなので
簡易冷却塔を作って、作動中は常に冷却します。
元々温暖な地域に生息する彼らを日本で飼育するのはそれなりに大変ですね。
尚且つ、満足な設備もないまま、安易に、お店の言葉だけに踊らされて
買ってきて、直ぐに死なせてしまう事例が多発しているようです。
赤ちゃんの頃はとても可愛らしい姿をしています。
私もそうでした。そもそもリクガメを飼い始めたときはとても安易な気持ちでした。
ミドリガメと同じようなつもりで。しかし、やはり直ぐに死なせてしまいました。
個体が小さすぎたというのもあります。
ただの鼻水から直ぐに肺炎になり、あっという間に死んでしまいます。
横隔膜のない彼らは、中に入ってくる菌を外へ出すことができません。
鼻水が出たら、かなり危険な状況であることがほとんどです。
これからリクガメを飼おうという方は、ホームセンターや、チェーンのペットショップ等で
大量に水槽に入れられて売っている個体、5cm以下や50g以下の個体は絶対に避けるべきです。
よっぽどの設備が整って、それなりの経験がない人間が、このような個体を飼うと
ほぼ全滅します。このような個体はもう既に何らかの病気に掛かっている可能性がほとんど。
初めて飼う時は最低でも80g以上、甲長は7cm以上の個体で、高くても
それなりのノウハウを持っている方から譲ってもらうのが一番です。
ガメラは国内で繁殖させている方から譲ってもらいました。
それでも、設備には手を抜いてはダメです。妥協もできません。
ガメラも過去に鼻水を垂らして、しばらくすると食欲もなくなり
当時280gあった体重もみるみる200gを切って
慌ててリクガメを見てもらえる獣医に連れて行ったことがあります。
その時は抗生剤入りの点眼薬、といってもリクガメの場合は
鼻から吸わせるように挿します。
なんとか救われ、それからは大病もなく順調に育ち、今は1kg目前。
このくらいになればそこそこ安心かな。
リクガメを飼う時は必要な設備の情報を集め、ノウハウのある方からアドバイスをもらえ、
リクガメを見てもらえる獣医を探し畳一畳のスペースを捧げることができるのを確認した上で
飼うようにしてください。
私はこちらで診てもらいました。完全予約制ですが、結構直ぐに見てもらえて、
お医者さんもかなりなれていて、安心して診てもらえます。
http://www.ks-pet-clinic.com/
安易な飼育は可哀想な個体を増やすだけです。
by haz29320 | 2012-08-25 20:54 | ヘルマンリクガメ